オペレーション・アーク3
<524回>
チリの巨大地震による津波が間もなく日本にも来る。被害が出ないことを祈ろう。先ほどまで、フィギュア・スケートのエギジビションなんぞ呑気に観ていたが、交通機関も運転見合わせしているところも多いようだ。そろそろなので、暫く中断。被害が出ないことを祈ろう。
現状では災害は起きていないようだ。続きを書くこととしよう。津波の話が出たのでと云う訳ではありません。海が舞台の物語ではありますが、たまたまなのです。紹介するは、David Weberの「OFF ARMAGEDDON REEF(セーフホールド戦史 オペレーション・アーク3)」(矢口悟訳、2010年2月25日発行、ハヤカワ文庫)。
神紀891年 玖ノ月、ドォラー海軍の全艦艇の甲板上から次々に号令がかかった。百二十隻を超えるガレー艦のほか、補給物資の輸送船も二十六隻が帯同するという大編成の艦隊がチャリス王国を目指して出港したのである。この他、タロット艦隊40隻、コリサンデとチスホルム、エメラルドの連合艦隊160隻もチャリス王国を攻撃すべく出撃しつつあった。さて、ハァロゥルド・アァルマァク七世、セェレブ・アァルマァク王子はどのように迎え撃つのか。チャリス王国の運命や如何に。ここは神謁教会が精神的な指導者としてジオンの神聖院から世界を睥睨する惑星セーフホールド。神謁教会<四尊会>は文明化を進めていくチャリス王国への危惧を強め、各国へ攻撃命令を出したのであった。
「オペレーション・アーク1・2」では帯に「超弩級戦争SF巨篇」、今回は「傑作戦争SF、完結篇」となっている。この何処がSFかって? それは読んで頂ければ分るのですが、チャリス王国を助けるマーリン・アスラウェスはニミュエ・アルバンの全人格統合型サイバネティック擬態とだけ申し上げておきましょう。しかしねぇ、チャリス王国セェレブ・アァルマァク王子に仕える魔法使いのような聖人がマーリンで、マーリンが王子に渡した剣がエクスカリバーとくれば、これはもうThomas Maloryの「アーサー王物語」。そのうち、ランスロットをはじめとする円卓の騎士も登場するかもしれません。
前回、「SFとFantasyとの境界を考える上でも面白い」と申し上げましたが、訳者あとがきでも、アーサー・C・クラークの言葉「高度に発達した科学技術は魔法と区別がつかない」が引用されてます。今後、セーフホールドはどうなっていくのか。既に続篇が第三部まで進んでいるとのこと。魔法が科学へと移り変わるのは何時でしょう。楽しみです。
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