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片腕をなくした男

<518回>

良いお天気に誘われてぶらぶらと散歩をするのは楽しい。特に今日は成人式を控えて、女の子の和服姿が目を楽しませてくれる。「雲想衣裳花想容 春風拂檻露華濃 ・・・」(李白)と云うほどではないにしろ、華やかで好いものだ。今では何処へ行っても同じような風景ばかりが広がる。何とかならないものかと思うのは年を取ったせいかもしれない。さて、5年ぶりにモスクワへ飛んだチャーリー・マフィンの目にロシアはどう映ったのか。シリーズ30周年だそうだ。Brian Freemantle の「RED STAR RISING(片腕をなくした男)上」(戸田裕之訳、平成二十一年十二月一日発行、新潮文庫)を紹介することと致しましょう。

Freemantle01 久々のチャーリー・マフィン。「城壁に手をかけた男」以来だが、「ハッシュパピーが新品で、まだ足に馴染んでいなかったのだ」なんて、いつもの通りでありました。事件はモスクワの英国大使館の構内で起きた。左腕のない男の遺体が発見されたのだ。チャーリーは現地当局と捜査を開始するのだが、当然ながら色々ある訳でありまして、何だか英露関係の危機にまで発展しそうな按配に。本国ではオーブリ―・スミスMI5部長とジェフリー・スメイル次長との内部抗争。大使館内には「人の爪を平気で剥がしそうにも見える」ポーラ・ジェイン・ヴェナブルズMI5ロシア駐在員やら遵守している規則は「自己防衛だ」と答えるデイヴィッド・ハリデイMI6ロシア駐在員などがいる。

Freemantle02 「わざと人を怒らせたり困らせたりしているとしか思えないわね」と当然至極の評価を受けるチャーリーは、ロシア連邦保安局が事件を早々に片付けようとするわ、大使館に盗聴器は見付かるわで、孤立無援の捜査を強いられる。執拗に接触してくる古狸のビル・バンディCIA支局員、次期ロシア大統領候補ステパン・グレゴーリーエヴィチ・ルヴォフの動きはどう関係してくるのか。久々に再会したナターリヤ、サーシャとの関係も絡み、次第に追い詰められるチャーリーは、果たして事件を解決できるのか。

ところで、自分を売り込むためなら何でもやるテレビ局のキャスター、スヴェトラ・モージナなんてのが登場する。どこぞの世界にもいますがねぇ、使いようによっては役に立つようではありますな。日本でも民主党は大いに活用しているようで、衆参議員423人中、33人がマスコミ出身と(自民党の約4倍。党のプロフィール上なので、正確かどうかは不明)、国家公務員出身の32人(自民党の約3倍)に匹敵する人数なのでした。

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