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天冥の標1

<509回>

8月に読んだ本のうち1冊だけ紹介しなかった本がある。Robert Charles Wilsonの「AXIS(無限記憶)」(茂木健訳、2009年7月31日初版、創元SF文庫)である。前編「SPIN(時間封鎖)上」(茂木健訳、2008年10月31日初版、創元SF文庫)を紹介してなかったので、そのままになってしまった。地球は40億年におよぶ時間封鎖にあった。封鎖から、それが解かれるまでを描いた「時間封鎖」と、その様な状況を創り出した「仮定体」の謎にせまる「無限記憶」。決して面白くなかった訳じゃないのだが、先週は海外作品の紹介が多かったので、今週は日本の作品を紹介しよう。

小川一水氏の「天冥の標1 メニー・メニー・シープ上」(2009年9月25日発行、ハヤカワ文庫)である。全10巻におよぶ新シリーズの開幕だそうだ。大型植民宇宙船シェパード号の到着したHar-βは植民星メニー・メニー・シープとして開拓された。到着時のトラブルによって、様々な問題を抱えるメニー・メニー・シープ。開闢以来300年を経て、その東端のセナーセーから話は始まる。伝染病の発生。怪物の出現。第21代植民地臨時総督ユレイン・クリューゲル3世の理不尽な統治に対する抵抗。セナーセーに端を発した動乱は首都オリゲネスへと波及し、瞬く間に全土を巻き込む事態となった。その過程で、忘れ去られていた過去が次第に明らかになっていく。第1巻から大きな変化を起こすメニー・メニー・シープ。今後の展開が待たれる。

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