« November 2004 | Main | September 2006 »

December 2004

「安政五年の大脱走」

■五十嵐貴久氏の「安政五年の大脱走」

ansei5.bmp

⇒考えられない井伊直弼の恋。これが時代劇では前代未聞の大脱走のはじまりはじまり。こんな舞台をよくも考えた。余計な時代考証、心情描写は横に置き、美雪姫の美しさを思い浮かべながらスペクタクル大娯楽作品を堪能する。映画「大脱走」とは一味違う。このような場所からは逃げられまい。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

「百器徒然袋 風」

■京極夏彦氏の「百器徒然袋 風」

cat

⇒京極夏彦氏の“世間一般の探偵”小説ではない探偵小説。中禅寺秋彦(京極堂)に「榎木津なんかと付き合うと大変な勢いで馬鹿になるんだ。」なんて言われ、「そうか神である僕を称える愚か者の集会なのか」などと宣いながら登場する薔薇十字探偵、榎木津礼二郎。登場時間は短いが、「この世でただ一人の正しい探偵-榎木津礼二郎だッ。」、「僕は存在が探偵なのであって、仕事してる訳じゃないんだから簡単には終わらないのだ。仕事をするのは下僕の役目であって神の役目ではないッ。」などと言っては、登場すれば中禅寺以外は下僕扱い。「気の済むようにするだけだぞ」と呟き、「にゃんこ」と叫んでは暴れ、後は殲滅あるのみ。「オニ苛め」で厄払いか。その滅茶苦茶さが素晴らしい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

「空中ブランコ」

■奥田英朗氏の「空中ブランコ」

bln

⇒空中ブランコの山下公平、ヤクザの猪野誠司、いないような、いるような、笑える。伊良部一郎、こんなのはいないぞ、と思うが、「・・・・性格っていうのは既得権だからね。あいつならしょうがないかって思われれば勝ちなわけ」ということで、不可思議な存在感。女流作家の星山愛子、これには困ってしまうが、全編、奇妙な具合に納得してしまう。

| | Comments (47) | TrackBack (1)

「ICO-霧の城」

■宮部みゆきさんの「ICO-霧の城」

ico.bmp

⇒西洋的な風景に日本的な少年を思い浮かべる。まさにゲームの世界に入り込んだような物語。いつもの軽妙さはゲーム感覚に置き換えられてしまったよう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« November 2004 | Main | September 2006 »