世相小説

ドラゴン・ティアーズ-龍涙

 光が、風が、違いを感じさせる。なお暑いとはいえ、確かに秋に入った。空気が澄んでいる。今日は朝から忙しく働いた。などと言うと、職人さんたちに悪いな。彼らが天井を直しているのを単に眺めながら、本を読んでいただけだもの。午後からは調べ物をしながら、スープを作っている。作っていると言っても、じゃがいも、人参、玉ねぎ、ニンニク、マッシュルーム、セロリを丸ごと入れ、それに牛肉を適当な塊で入れて、ぐつぐつと煮込んでるだけ。煮込んでしまえば、形もなくなる、もうすぐ出来上がり♪ まァ、4、5時間煮込めばね。ちらちら見てれば良いのだ。しかし、仕事の方に飽きてしまったので、少々お休みしよう。

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モダンタイムス

 このブログを書き始めて、明日で丁度5年になる。ピーク時は年間230件ほどの記事を書いていたが、この1年は26件しかない。当然ながら本の紹介ペースも落ちている。何とか千冊の紹介をしたいのだが、現在553冊。去年の4周年目で500冊の紹介だったので、元のペースに戻すよう頑張らなければならない。そこで、定金伸治氏の「四方世界の王」などシリーズで楽しんでいる作品を紹介しようかと思ったが(冊数稼ぎ、笑)、このところ、単行本の紹介も溜まっている。流石に1年以上経った作品はやめておくことにする。いずれ文中で紹介できるだろう。では、伊坂幸太郎氏の「モダンタイムス」(第一刷発行2008年10月16日、講談社)から紹介してみよう。

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砂漠、ひかりの剣

満月は今日だが、中秋の名月は昨日だった。残念ながら雲に覆われ、ぼんやりとしていた。根津神社の例大祭は来週。昨日は近所の神社のお祭りだった。祭りのプロと云う方々がいるのだろうか。この辺りでは見かけない雰囲気の人達も多かった。ところで、満月と言えば狼男。通常なら、Jim Butcherの「FOOL MOON(ドレスデン・ファイル2-狂った月-)」(田辺千幸訳、ハヤカワ文庫、2008年8月25日発行)の紹介となるところだが、「ドレスデン・ファイル」は既にドラマ化され、DVDも販売されるようなので(ハードボイルド・ファンタジイだそうだ)、ここは、先週の続きとすることにする。両作品とも大学生を主人公とした作品。比べてみるのも面白いかと云うことで並べることにした。

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非正規レジスタンス

今日は幾分暑さも和らいだので助かった。昨日までは歩くのも嫌になるほどだった。とは言え、運動は歩くことだけなので、毎日汗だくになって歩いている。歩いている間はいいのだが、ホームなどで立ち止まった途端に汗が噴き出してくる。先日ある番組で良い汗と悪い汗の話をしていた。私の場合、顔だけではなく、全身に汗をかくので、悪い汗ではなさそうだ(ズボンがぐちゃぐちゃになるのは敵わないが)。汗には一汗や大汗のように運動や仕事で流す汗のほかに、冷や汗や脂汗などもある。石田衣良氏の「非正規レジスタンス(池袋ウエストゲートパークⅧ)」(2008年7月30日第1刷、文藝春秋)の汗は後者の方が多そうだ。などといつものように強引な繋ぎと相成りました。

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モーニング

2週続けて週末出張だとなかなか本の紹介も出来ない。小路幸也氏の「モーニング」は好いな。紹介したいのだが疲れてしまった。続きは後日としよう。既につづじ祭りも始まっているのだが、先々週の桜は味があったなどと思う。、先週、今週と東京以外では桜がまだ咲いていたが、惜しむ心に残る花もある。先々週は雨が降り続いていた。そんなある早朝に桜を見て歌を詠んでみた(最後尾参照)。
<4/27>さて、先週の続きと云うことで、小路幸也氏の「モーニング」(実業の日本社、2008年3月25日初版第1刷)の紹介をちょっとしておこう。

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夜を守る

伯母の葬儀で福岡に行っていた。あんなに元気だった伯母が亡くなったのは、歳が歳とは言え残念だ。子供の頃にはよく遊びに行ったものだ。一人になった伯父が寂しそうにパイプを燻らすのを見ると、福岡へ行った時には必ず連絡しなければなるまいと思ってしまう。それにしても、集まった親戚の話を聞いていると、戦中から終戦直後の人の出会いと云うのは何やら不思議な縁があるようで興味深い。伯母様を悼みながら近くを散策していたら、山岡鐡舟所縁の寺など既に桜が咲き始めている。刻の流れは早い。さて、本でも紹介しようと思うが、最近ご無沙汰していたので、石田衣良氏のものにしてみよう。

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夢見る黄金地球儀

昨日は寒かった。突然に冬になった。そんな寒い日に二箇所も寒い所に行ってきた。最後に駅を出た時は参ったと思ったが、綺麗な月を見て寒さを忘れてしまった。県庁所在地でも明かりが少ない。神林長平氏の「あなたの魂に安らぎあれ」(1986年3月31日発行、ハヤカワ文庫)、「帝王の殻」(1995年9月15日発行、ハヤカワ文庫)、「膚の下」上(2007年3月31日発行、ハヤカワ文庫)シリーズのように、月が破壊されていたら大変だった。なお、このシリーズのように、真っ当なふりをして妄想を吹聴する輩が出てくると将来に禍根を残すことになる。1988年から1989年にかけて行われた「ふるさと創生事業」は、これに近い話かもしれない。その後日談を描いたのが海堂尊氏の「夢見る黄金地球儀」(2007年10月25日初版、創元社ミステリ・フロンティア)である。

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ブラックペアン1988

小説を原作とした映画やテレビドラマは多い。ここで紹介している中にも散見される。浅田次郎氏、伊坂幸太郎氏や石田衣良氏の作品。最近では畠中恵さんの「しゃばけ」がテレビドラマ化される。「しゃばけ読本」(畠中恵・柴田ゆう著、2007年11月10日発行、新潮社)なんてものまで出ている。さァて、このシリーズはどうなのだろう。海堂尊氏の「東城大学医学部付属病院」シリーズ(「白鳥」三部作とか「院長の陰謀シリーズ」とも言われるが、今回、白鳥は出ていないし、院長も院長ではないので、こうなる)。今回は「ブラックペアン1988」(2007年9月20日第1刷発行、講談社)である。「チーム・バチスタの栄光」以前に話は戻る。

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Gボーイズ冬戦争

真夏みたいな日が続くなか「冬戦争」と云うのもなんだが、石田衣良氏の池袋ウエストゲートパーク(IWGP)第7弾である。「Gボーイズ冬戦争」(文藝春秋、2007年4月25日第1刷)は、いつものように「アートが似合わない街、池袋」が舞台。「人は変わる。誰にもそれをとめることはできない」そうだ。ふたつに分かれてしまった世界を描く「要町テレフォンマン」から、「幽霊を見たことがあるかい?」なんて唐突に問われる「Gボーイズ冬戦争」まで話は軽快に飛んでいく。幽霊やら影やら蠢く中、「マコト」とGボーイズの「キング」はどうするのか。

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ジェネラル・ルージュの凱旋

螺鈿迷宮」ではなかった。本線はこれだったのか。完全に謀られてしまった。海堂尊氏の「チーム・バチスタの栄光」シリーズは、第二作「ナイチンゲールの沈黙」に続き、「ジェネラル・ルージュの凱旋」(宝島社、2007年4月23日第1刷発行)へと繋がるのだった。別名愚痴外来の責任者であるグッチーこと田口公平、厚生労働省の役人であるロジカル・モンスターこと白鳥圭輔、氷姫こと姫宮勢揃い。「ナイチンゲールの沈黙」のストーリーを絡ませつつ、螺鈿迷宮への伏線もあると云う何やら結構なお話は、ジェネラル・ルージュの伝説を明らかにしていく。

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