小説他

やんごとなき読者

前回の「天岩野戸の研究」で、dawn libraryの記事が500になっていた。記念して、本の紹介ブログに相応しい本を選ぼうと思います。宮城谷昌光氏の三国志第八巻も出ましたが、やはり八巻目ではね。そう言えば、「ミストボーン」の最終巻も出ましたね。でも、まだ読んでおりません。色々と考えた結果、Alan Bennettの「The Uncommon Reader(やんごとなき読者)」(市川恵里訳、2009年3月20日発行、白水社)にすることといたします。この本は余裕があれば原文で読んでみたい本です。もし、皆さんも読んだなら、作中のノーマンやハッチングズを気取って、「いかがでしたか」と訊ねてみたいところです。ノーマンの性癖とは全く関係がございません。念のため。

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ミノタウロス

佐藤亜紀さんの「ミノタウロス」(2007年5月10日第1刷発行、講談社)は、「ペテルブルクのツァーリが帝位を遂われても、ミハイロフカ(架空の地名)の生活はそうは変わらなかった」と書かれているように、ロシア革命(1916~17年)前後の話である。現ウクライナ辺りが舞台。社会主義思想が徐々に浸透してきたとはいえ、なお前近代的な様相を呈するロシア農村地帯に生まれた次男が主人公である。一文無しのどん百姓の小倅ではない。ある程度の知能を有するが、自らを「本質的にけだもの」だと思っている青年は、革命後の混乱と云う迷宮に放たれる。これを虚無と呼ぶのだろうか。否、虚無でもなかろう。

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巨船べラス・レトラス

ここ数日、花粉症が軽い。今日も好い天気だったが、さほど酷くはならなかった。気温が下がったことも影響しているのかもしれない。暑さ寒さも彼岸までと言うが、気象庁は昨日、東京で桜が開花したと発表した。かなり早い。それにしても、夕刻最寄の駅で下車すると大変な人出であった。春季彼岸会、墓参りの人達なのだろう。この辺は墓地だらけだもんな。と云うことで(全く理由になってませんな、笑)、John Grishamの「大統領特赦」の紹介は止めて、これを紹介致しましょう。一応、花粉症が軽いと云うことでしょうか。

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チョコレートコスモス

■恩田陸さんの「チョコレートコスモス」(毎日新聞社、2006年3月20日発行)

以前にも書いたが、谷根千には本屋や古本カフェが多い。不忍ブックストリートマップなんてものまであった。しかしだ、キャラクターがなァ、不忍ブックストリート実行委員会の方には悪いが、今一歩である。紙魚(シミ)の生まれかわりの“しのばずくん”。不忍池に棲んでいて、お散歩と本が好きで、照れ屋。これじゃ、中年男性しか寄って来ないって(身につまされるじゃないか、嗚呼、侘し)。若い女性を呼び込まなくちゃ、ダメでしょう。でも、「チョコレートコスモス」の女性達じゃ大変。こんなエネルギーが充満してたら、男性は近寄れません。ファーブル昆虫館-虫の詩人の館-(最近出来ました)で、静かに自然の偉大さを実感して過ごすことになるのかも。

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銀齢の果て

■筒井康隆氏の「銀齢の果て」(新潮社、2006年1月20日発行)

会社に顔を出したら、人員増に伴うレイアウト変更を行っていた。作業員が行ったり来たりする姿が目の端に入り落ち着かない。電話等も使えない。早めに失礼することにした。さてと、懸案の「マヂック・オペラ」等の紹介をしようかと思ったのだが(最近の枕詞だね)、これは書いておかなければなるまい。とは言え、この作品は簡単に。だってねぇ、なんせ筒井康隆タッチの作品なのだ。内容など事細かに書けるものではございません(イヒイヒイヒ・・・)。但し、テーマは大変に真面目なものであることは確かだろう(か?若干の疑問を感じざるを得ないところが、筒井康隆氏でもある、笑)。

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「逆襲の地平線」

■逢坂剛氏の「逆襲の地平線」(新潮社、2005年8月30日発行)

今日は午後から結婚式。当然、私のではありません(笑)。挨拶を考えなくちゃなと思いつつ、本のご紹介なんぞ書いている。それにしても、今日は良い天気だ。S君の性格に合った結婚日和。おめでとう。

しかし、今年も台風の被害が各地で起きている。日本だけではなく韓国、中国、そして米国。特にカトリーナの被害は痛ましい。復興をお祈りする(参考:「craigslist」、「American Red Cross」)。米国民の強烈な自信と開拓者魂が発揮されることを望んで已まない。

今回は、そんな開拓者魂が悪い方向に出た時代を背景とした物語である。とは言え、お久しぶりの「アリゾナ無宿」の三人組のご登場。

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「アリゾナ無宿」

■逢坂剛氏の「アリゾナ無宿」(新潮文庫、平成17年4月1日発行)

中国の反日運動について日本の新聞報道等は実体を伝えているのだろうか。また各紙の社説は何を伝えようとしているのだろうか。それにしても、産経新聞の社説のサイトは便利だね。他の全国紙の社説に飛べる。やはり新聞なんて購読しなくても問題ないな(笑)。
こんなに情報通信が発達しても真実はなかなか伝わらないなとか考えながら、「アリゾナ無宿」を読んでみた。逢坂剛氏の本は、「相棒に気をつけろ」(新潮文庫)以来だな。

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「殺し文句の研究」

■阿刀田高氏の「殺し文句の研究」(新潮文庫)平成17年1月1日発行

太田恵資氏(Violin)、吉見征樹氏(Tabla)、高木潤一氏(Guitar)のMASARAを聞いていた。どうも頭から貴方の顔が離れない。脱領域音楽だからか。昨日のお別れ会の写真、何て強面の顔だ。もう少し優しい顔の写真はなかったのか(ないな)。考えたら、私が今のプロジェクトを始めて以来7年のお付き合いだった。昨年27日に電話で話したのが最後だった。 

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「真理(truth)」

■The Devil's Dictionary(The Collected Works of Ambrose Bierce Vol.Ⅶ)(「悪魔の辞典」) 西川正身訳(岩波書店)より <⇒「新編 悪魔の辞典」)>

昨年、weblogを始めた頃の「メモ」に『風聞の中に、顕示欲、中傷、偽善などを混ぜ合わせ、微量の事実で味付けすると、真理が生まれるのか? アンブローズ・ピアスによれば、真理(truth)=「望ましさと仮象とを巧みに混ぜ合わせて作り出したもの」(西川正身訳)。』と書いていた。

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「博士の愛した数式」

小川洋子さんの「博士の愛した数式」(新潮社)

美しい・・・、 

          
  友愛数  素数  完全数  公式......

 

本を開いた瞬間から・・・     

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