女悪魔の任務
何だか気だるいなと思っていたら、朝にはしっかり熱が出た。さァどうしましょ、どうしましょ。さんざ迷ったあげくの果てに、発熱相談センターへ電話した。「新型インフルエンザじゃないとは思うのですが・・・」と、心細げに相談すると、お嬢さんが明るい声でご質問。結果は、「違いますね。近所の診療所へ行って下さい」で、ちょん。嬉しいような、随分と素っ気無いような、複雑な気持ちで近所の医者に診てもらう。しっかり寝てなさいよと言われたものの、昼過ぎから深夜まで電話で起こされ、待たされ、散々だった月曜日。風邪声が漸く治まったのが金曜日。会う人ごとに「これは単なる風邪です。ちゃんと医者に診てもらってますから」とお断り。いやはや、気苦労な一週間でありました。気苦労と言えば、メトリアの気苦労も並大抵ではございません。
Piers Anthonyの魔法の国ザンス19「ROC AND A HARD PLACE(女悪魔の任務)」(2009年2月25日発行、山田順子訳、ハヤカワ文庫)の女悪魔メトリアは、「コウノトリを呼ぶという難行苦行を、今年は七百五十回と・・・半回もがんばっている」(う~む、夫は大変だ)にもかかわらず、「メッセージが届いてない」のでありました。いつものように魔法使いハンフリーに尋ねると、「鳥の王シムルグの任務を果たすべし」てなことに。女悪魔は考えこみ、熟慮し、沈思黙考し、頭を使った上に、悪しき半身メンティアがいつものように調子をはずし、マンダニアへも行かねばならないことになる。「悪魔の力をもち、なおかつ、魂をもつ人間の良心をそなえた者が必要なのだ」なんて言われても、多大なストレスを感じてしまうのでありました。さて、任務は遂行されるのか(ま、決まり文句だし、言っておこうかな、笑)。
そう言えば、「彷徨える艦隊」のジョン・ギアリー大佐、別名 “ブラック・ジャック” ギアリーも大変ですよね。100年後に目覚めてみれば、敵の本拠星系で降伏寸前のアライアンス艦隊司令官にされてしまう。しかも、彼は軍神となっていた。周囲を埋め尽くす強大なシンディック艦隊から逃れ、味方艦隊を無事故郷へと連れ帰ることができるのか。これは気苦労なんてものじゃありません。Jack Campbell の「彷徨える艦隊」は現在2巻まで発行されてます。
1.「THE LOST FLEET:DAUNTLESS(彷徨える艦隊 旗艦ドーントレス)」(2008年10月25日発行、月岡小穂訳、ハヤカワ文庫)
2.「THE LOST FLEET:FEARLESS(彷徨える艦隊 特務戦隊フュリアス)」(2009年5月25日発行、月岡小穂訳、ハヤカワ文庫)
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