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不連続の世界

オリンピックも今日までか。ソフトボールは素晴らしかったが、正式種目最後だというのに野球があれじゃなァ…、残念。「ラストゲーム」(最後の早慶戦)が昨日公開された。「野球(ベースボール)- 生きて我が家(ホーム)に還るスポーツ」とは真に考えさせられる言葉である。私は早慶卒ではないが、大変に感激させられた。野球の映画と言えば、ケヴィン・コスナーの「フィールド・オブ・ドリームス(Field of Dreams)」や「さよならゲーム(Bull Durham)」、ロバート・レッドフォードの「ナチュラル(The Natural)」などいずれも好かった。趣を相当に異にするが、「ラストゲーム」も好い映画だ。こんなことを書きながら、紹介するのは恩田陸さんの「不連続の世界」(2008年7月30日第1刷発行、幻冬舎)である。不連続と云うことで許してもらうことにしよう。

「月の裏側」(平成18年7月20日12版発行、幻冬舎文庫)の塚崎多聞が出てくる。Onnda01ジャンヌの言葉が蘇る。「ねえ、あのひとたち、なんだか生死の区別がつかないみたい」。「月の裏側」は水郷、柳川をモデルにした箭納倉が舞台だった。今回も、「木守り男」、「悪魔を憐れむ歌」、「幻影キネマ」、「砂丘ピクニック」、「夜明けのガスパール」それぞれに場所は特定されている。一つにまとまると、「空は灰色で、時間がよく分からない。溶けてるわ。」みたいに不連続にうつろう。時間が自由になり、一緒にいても邪魔にならない多聞は誘われ、いろいろおかしな目に遭っていると言われる。彼の浮遊感は果たして他者の不可思議ゆえなのか。不連続に思えるものは川のように連続しているのかもしれない。夏の終わり、奇妙な世界へと行ってみたら如何でしょう。

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