« 秋の牢獄 | Main | 宇宙旅行シュミレーション »

夢見る黄金地球儀

昨日は寒かった。突然に冬になった。そんな寒い日に二箇所も寒い所に行ってきた。最後に駅を出た時は参ったと思ったが、綺麗な月を見て寒さを忘れてしまった。県庁所在地でも明かりが少ない。神林長平氏の「あなたの魂に安らぎあれ」(1986年3月31日発行、ハヤカワ文庫)、「帝王の殻」(1995年9月15日発行、ハヤカワ文庫)、「膚の下」上(2007年3月31日発行、ハヤカワ文庫)シリーズのように、月が破壊されていたら大変だった。なお、このシリーズのように、真っ当なふりをして妄想を吹聴する輩が出てくると将来に禍根を残すことになる。1988年から1989年にかけて行われた「ふるさと創生事業」は、これに近い話かもしれない。その後日談を描いたのが海堂尊氏の「夢見る黄金地球儀」(2007年10月25日初版、創元社ミステリ・フロンティア)である。

時は2013年、場所はお馴染みの桜宮市。お馴染みと言っても海堂尊氏の小説を読んだことがない人には分かりませんな(笑)。なんと、あの「チーム・バチスタの栄光」シリーズの舞台である東城大学医学部付属病院は桜宮市にあるのですよ。従って、登場人物の中には、当然ながら同シリーズに出てくる人々もいます。まァ、探してみて下さい。さてと、話は「ふるさと創生事業」で全国の市区町村に対してばら撒かれた1億円で作ったものを巡って展開される。桜宮市が1988年に1億円の金塊で作ったものは、「地球儀なんて、いかがでしょう」と当時の市役所管財課の誰かがぽつりと言った一言で決まってしまったのでありました。

安易というか馬鹿馬鹿しいと言うか、まぁ、そんなことはさておいて、Kaido02それから四半世紀が過ぎた時、優柔不断を絵に描いたような平沼平介(ちっぽけな町工場である平沼鉄工所の営業部長兼臨時工員)の身に騒動が巻き起こるのでありました。それが何と、あの黄金地球儀と密接な関係があるのです。しょうもない友人のガラスのジョーこと久光譲治が8年ぶりに現れるわ、暑苦しい桜宮市管財課課長の小西輝一郎はやって来る。平沼鉄工所社長の平沼豪介(平介の父)は変わり者だし、経理課長の平沼君子(平介の妻)は怖いし、平介はこの騒動をどうやって切り抜けるのだろうか。「ジハード・ダイハード」はいいけれど、「雪見イチゴ強奪作戦」は果たしてどうなることやら?

|

« 秋の牢獄 | Main | 宇宙旅行シュミレーション »

世相小説」カテゴリの記事

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 夢見る黄金地球儀:

« 秋の牢獄 | Main | 宇宙旅行シュミレーション »