木洩れ日に泳ぐ魚
宮部みゆきさんの「楽園」やDiana Wynne Jonesの「うちの一階には鬼がいる」なども紹介しようかと悩みつつ、読んだ順にしようと思うのだ。じゃ、「風は山河より」、「月島慕情」、「ロック・ラモ-ラの優雅なたくらみ」などなどはどうするのだと反省することになるのだが(読んでない本も増えつつあるしなァ)、まァ、そのうちそのうちと云うことにして、恩田陸さんの「木洩れ日に泳ぐ魚」(2007年7月25日初版発行、中央公論社)を紹介しよう。何故に「木洩れ日に泳ぐ魚」なのだろう。私には今一つ解らないのだ。恩田陸さんの記憶の断片なのだろうか。著者直筆サイン入りオリジナル・クリアファイル&レターセットなんて要らないから、ちょっと教えて欲しいな(この10月末までプレゼント応募中)。
私の記憶は二十年程前のもの。夏、私は小川で魚釣りをよくしていた。ちょうど木の下に深みがあった。一日中、釣り糸を垂れていたが、高地のせいか暑さはあまり感じなかった。光と影、幻のような魚たち。そこには美しさがあった。「たぶんこれは、一枚の写真についての物語なのだろう」で始まる物語は、記憶の断片に反射する光のように散らばる。「真珠のピアス」(松任谷由美 作詞・作曲)についても男と女は見方が違う。物事によっては、男性からすれば怖いと思うのだけれども、女性から見ればコメディなのかもしれないと感じることがある。触れ合うようで、何処にも接点のない恐怖。カメラに向かう偽りの笑み。非日常的な状況が記憶の訪れとともに日常的な冷酷さに浸されていく。女性はミステリアスな存在か。男性は薄っぺらい影なのだろうか。
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