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素数ゼミの謎

■吉村仁氏の「素数ゼミの謎」(石森愛彦氏・絵、文藝春秋、2005年7月15日第1刷発行)

私のブログでは主に小説を取り上げているが、珍しく趣の違う本を紹介しよう。教育を見直そうと云う動きがあちこちで見受けられる。今日も教育基本法改正に関する与党検討会について記事が出ていた。「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」なんて当然のことを謳わなきゃならないとはねぇ。しかしだ、そんな動きに乗った訳じゃない。たまたま面白かったので紹介するだけなのだ。「素数ゼミ」って何だろうと思ったまでです。

Magicicada「素数ゼミ」はアメリカの東部・南部にいるんだそうだ。英語では「Magicicada」。「Magic(魔法)」と「cicada(セミ)」が組み合わさっている。先般来、魔法から抜け出してませんなァ(笑)。このセミさん、13年と17年の周期ゼミなのです。しかも、同じ場所に大発生する。さて何故でしょう、と云う訳なのです。魔法の数字、素数。数学者が気付くよりも早くその魔法を体現したセミたち。

自然とは何と面白いものなのか。また、数字とは何と興味深いものなのか。氷河時代を生き抜き、13年、17年もの間地中で過ごし、地上に出てくると2週間ほどで死んでしまう。そんな不思議な生き物に魔法の数字を教えられる。彼らは地上は美しいと思って死んでいくのだろうか。そう言えば、小川洋子さんの「博士の愛した数式」は美しかった。映画を見逃してしまった。残念。

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Comments

「素敵」ゼミに見えたワタシは極度の近眼ですか?いや実際そうなんですが。その昔先輩のバンドで、先輩にステージ上で「今日はこんなに『素敵』なメンバーと一緒に・・・」とMCされて足元からアリンコが身体中をはいまわってるような感覚に襲われました。必死の努力のかいもなく見ていた人に「お前、もろにイヤそうな顔して固まってたぞ」と指摘され、先輩ににらまれて以来『素敵』という語はトラウマとなっております。

素数ゼミかあ!とようやく正しく読んだあとに「素数のゼミ?数学科のゼミ?頭よさげなゼミだなあ。」と思ったワタシは数学に極度のコンプレックスのある文系バリバリです。もしかしてワタシのおつむは・・・セミ以下でしょうか!!!
( ̄□ ̄;)!!!

Posted by: koolpaw | Apr 13, 2006 20:25

koolpawさん、こんにちは
「素敵なゼミ」とか「素数のゼミ」だとか、教育的な観点からの考察有難うございます(笑)。実は私も文系バリバリです。従って、理系関連には憧れがあるのですね。それにしても、セミさんは体現はしていても理解はどうだか(笑)。dより

Posted by: dawn | Apr 14, 2006 11:46

こんにちは高円寺です。
以前紹介された「博士の愛した数式」の読後、
「素数に憑かれた人たち」というタイムリーなタイトルの本が日経BPから発売されました。
優しいとコピーにありましので購入しましたが、とてもとても・・・・
日経BPに確認したところ「博士の愛した数式」が売れたから出版したのではないそうですが、
そうは思えませんでした。

Posted by: 高円寺 | Apr 14, 2006 18:37

高円寺さん、おはようございます。
「素数…人たち」に比べ、「素数ゼミ」は優しく易しく教えてくれます。なんせ、子供から大人までの科学読みものですから。dより

Posted by: dawn | Apr 15, 2006 07:16

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