金春屋ゴメス
■西條奈加氏の「金春屋ゴメス」(新潮社、2005年11月20日発行)
出張疲れか、昨晩は夕食後早々に床に就いた。枕元に本を数冊置いたが、最初の一字すら目に入らなかった。字が大き過ぎたせいではない(笑)。出張では、Yさん、有難うございました。他の皆さんもお疲れ様でした。楽しく過ごすことができました。翌日、やっぱり我々は大きな目的に向かって物事を進めていかなければならないな、なんて納得しておりました。そォ、忘れちゃならないものが人にはあるのですよ。単に金儲けが上手い奴なんてさっぱり信用できませんな。「見栄競う 見せ掛けだけの へタレ人」(「犬川柳-柴犬魂!」より)。ハハハ…、この本の帯に「なぜか柴犬を眺めていると頑張れよって思うんですよ」と書いてあるが、いつも真摯(食べることにかなァ、笑)な柴犬はやっぱり好いな(これ!頭撫でてるのに、ウゥ…はないだろう。「これがサムライスピリットだ」だって!)。
などと取り留めのないことを考えながら、そうだ、「金春屋ゴメス」でもご紹介しようと云うことにした。最近では、山田正紀氏の「早春賦」、Robert Goddardの「最後の喝采」やJohn Creedの「シャドウ・ゲーム」も紹介したいところだけど、今日は連想ゲーム風に思考が働いているのですね。日本の中の江戸、しかも鎖国を敷いている、なんてねぇ。最初見たときは際物小説かと思ったが、これがなかなか。21世紀初頭、江戸は日本からの独立を宣言した。
「専制君主と鎖国の二点が各国から反感を招き、結局、日本の属領ということで落ち着いた。おかしなことに、いちばん腹をたてていい筈の日本は、どういうわけか弱腰だった。江戸の完全な自治権を不承不承ながら認め、強硬に開国を迫ることもなかった」そうだ。その訳なんてことはさておき、一度だけしか入国の許されていない江戸に辰次郎はやってくる。彼にその気はなかったが、ある事件「鬼赤痢」の解決のために。
彼の請け人は「裏金春」。どんな所かって、まァ、それは読んでのお楽しみと言いたいとこだけど、帯に書いてあるからしょうがない。長崎奉行の出張所なんだな。そこの親分「金春屋ゴメス」もちょいとご紹介。これも帯に書いてある通り、長崎奉行馬込播磨守なんだけど、「人間離れした、怪異な風貌だった。胡坐をかいた輪郭は、さながら巨大な鏡餅だった」のだな。N君を想像してしまったが(ごめんなさい、暴力だけはご勘弁を、笑)、それはどうも大変な誤解であった(笑)。江戸を揺るがす大事件、さてはて如何相成るや、そしてゴメスの正体とは一体全体何なのか。辰次郎のほかに江戸入りした松吉、奈美も加わって、話は核心へと進んでいく。
ところで、この江戸がなかなかに面白い。全く江戸時代と同じような人々の暮らし、「長い歴史の中で日本人の遺伝子のどこかに記憶された情景、原風景」がある。あらゆるものが不便な生活も「眠っていた体の感覚が、次第に目覚めていくような、そんな生活」なのかもしれない。そうそう、「日本の科学ここに始まる」江戸時代(金子務氏の「江戸人物科学史」、中公新書、2005年12月20日発行~これは結構面白い)とは言え、「リサイクルが芸術的といえるほどうまくいっていた」(石川英輔氏の「大江戸リサイクル事情」、講談社文庫、1997年10月15日第1刷発行)ってことは、本当の江戸時代はやっぱり相当に不便は不便だったと云うことだろうな。
不便さを賞賛している訳じゃないし、鎖国に専制君主なんてものは論外だが(民主党は賛成か?笑)、現代も何だかなァと思う昨今である。
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Comments
>いつも真摯(食べることにかなァ、笑)な柴犬はやっぱり
( ̄□ ̄;)!
いっつも通りかかるとほえてくるうるさい柴犬をてなづけてやろうと今日、「ほれほれ」とおやつのビーフ・ジャーキーあげたですよ。ところがこの恩知らずイヌ、食べ終わったとたんまたほえてきやがったですよ。あんまりに無作法なイヌの態度に「もうおまえにおやつやんない!」と冷たくバイバイしたらさらに激しく後ろからほえてたですよ!
あれはやっぱり「もっとよこせ」だったのかー。二度とやるもんか!
(-_-;)
Posted by: koolpaw | Feb 26, 2006 at 18:49
koolpawさん、こんばんは
「エサくれりゃ 吠えないなんて 言わないよ」とか「koolpaw 追い払ったと 柴が言う」(以上、d作、笑)なんてことはありません。
「犬会話 その9割は 飯会話」、「犬のエサ こんなところに 落ちてるよ」、または、koolpawさんに「叱られた けれど反省 いたしません」(同書より)かもしれない。今頃はきっと、「俺じゃない 考えてみれば 俺でした」かな(笑)。dより
Posted by: dawn | Feb 26, 2006 at 20:17
ご出張、お疲れ様でした。
私も博多遠征、行きたかったです。
本当に残念です。
屋台ジャック、想像して笑いました。
コンテンツ、万歳♪
Posted by: 浅野内匠頭@傷だらけの人生 | Feb 27, 2006 at 12:56
あいや、これは、浅野内匠頭の殿様ではござらぬか。その凛々しい姿が観えぬゆえ、天神の廊下は上よ下よの大騒動。主役が不在じゃ如何ともし難いと叫びつつ、吉良上野介殿は手持無沙汰に携帯をかける。徳川綱吉将軍は、桟敷客にも大盤振る舞い。おでんは飛ぶわ、牛タンは飛ぶなか、流石に内蔵助殿、コレステロールを物ともせず泰然自若と酒を飲む。で、おぬしは何処にいたかと問われるか。梶川与惣兵衛は取り押さえる者もおらず、上野介殿より携帯を取り上げていたのであった。なんてことは全くなかったのですが(笑)、次は、コンテンツ産業のために是非とも御出座し戴きたく、願い上げ候ふ。dより
Posted by: dawn | Feb 27, 2006 at 16:02
あの・・・いえ別にいいんですが・・・。
なんかdawnさんこのエントリでノリノリでハイテンションですね(汗)。
お仕事のほうでテンパってるんだろうか?
Posted by: koolpaw | Feb 28, 2006 at 18:13
koolpawさん、こんばんは
そうなんですよ、何故だか気忙しいとハイテンションになるんですね。それにしても、どうして私の行動形態を把握されているのだろうか(笑)。dより
Posted by: dawn | Feb 28, 2006 at 19:23
dさん こんにちは、本日の「第二弾」となりました。
昨日、臆面も無く、内閣官房の知的財産戦略推進事務局に電話・・「HPで公開しているコンテンツやブランドの議事録には消費者を創造するという視点が抜けているのでは?」「本来のマーケットとは 生産者の財(商品)と消費者の財(通貨) を交換する 場 なのでは?」などなど・・しかし、話がかみ合わないので愕然としました。
まあ、対応して頂きましたM氏は文化庁で著作権を法律の視点で解決することを研究していた。とのことなので「(その)差も有り難」でしたが、それにしても、「プロレス対ボクシング」など異種格闘技の本家、アントニオ猪木でさえも最低限のルールを決めたのに・・M氏には「いきなり問答開始」で大変なご迷惑をお掛けしました(誠に勝手ながら、この場をお借りしまして、深く反省とお詫びを申し上げます。)。
思うに、電車に乗る、買い物をするなど日常生活で違和感を感じるコトは皆無なのに「異業種間でクリエイティブ」となると「前代未聞=チンプンカンプン」であり「前代未聞=即納得」とはなり得ない様です。
まあ、「簡単に理解できる提案」の場合は「既存の延長線上に存在する」点で所詮「改良や応用」に過ぎないらしいのでそれもまた「由!」と自己満足しています。
と申しますのは、ある識者に「生産者から消費者主権に大政奉還すべき・・」と聞かされていた拙者は、M氏の「これからは「ユーザー」「クリエイター」「ビジネス」の三本柱を軸に議論を展開する。」の弁に「納得(合意・共感)」することが出来たからです。
さて、以上を踏まえてのコメントですが(ホント?・・いえ・・長話に強引に牽き付ける詐欺的手法です(笑))
先ず一発
>単に金儲けが上手い奴なんてさっぱり信用できませんな。
同感です。
お金の動きとして「単に=一方通行=溜め込む」「複に=双方向で=売買成立」「トリプルに=生産者+流通業者+消費者=商店街の消費活性」しかし、「ネットワークに=金は天下の回り物=デジタル・コンテンツやIT業界を中心に景気回復」となります。
少なくとも、投資家と消費家の二極分化は御免請うむりたいところです。やっぱ「投資家にして消費家」でなければねえ・・また、「単に消費家=浪費家=○○ローンの餌食」ですので不健全です。しかし、残念ながら日本はデータ的に貧乏国家の烙印を押されたようですね。
*********
それにしても書店に並ぶあらゆるジャンルの本・・これ等が「同じ人間の脳」から発した「情報(情念)!?」と思うと、ゾッとすることがあります。
聞けば「金春屋ゴメス」に登場する江戸は歴史上の江戸時代ではなく、それも二十一世紀の出来事?らしい・・となると、こっちとら・・、まともな「歴史」を、ろくに知りもしないのに、こんなファンタジックな空想本を読んだのでは「悪書(毒)」と為りかねない・・
ならば、d氏の体調は大丈夫!?・・などと心配のポーズをするものの、想像するに「基本的な歴史認識=健康体」だからこそ「毒=クスリ」に「変薬」しているのであろう。
まあ、「他人の脳が発する毒(情報)」を「万冊+コメント(ひえ~・・拙者のコト?)」も喰らえば「バーチャルとリアル」「真偽」「正邪」さえも「一騎当千・八面六臂・快刀乱麻」で「縦横無尽に整理整頓」する「体質」と為り「異性」いや「異星人=異業種」間の交流もスムースにする「人術」を会得しているのであろう。(などという「感想」が「精一杯」です。ふ~っ(笑)。)
(追記)いずれにしましても、「金」と「閑(ありゃ失礼・・「時間」の間違いでした。じゃ、書き直せば?・・まあ・・、それは、その~・・(笑))」と「読書力」の無い「虚弱体質の輩(三成21)」としましては「本の題名+書評」だけで、教養が高まった感じがするので、これからも「楽しみながら有り難く頂戴するという横着」をしているところです。これからも宜しくお願いいたします。(祈るdさんの健康・・尚、ご心配頂きました大腸がん再検査結果は「白!」まさに占いによる改名の霊験あらたかでヤンした(笑))
Posted by: 三成21 | Mar 04, 2006 at 12:26
三成21さん、こんばんは
大腸がん再検査結果白、何よりです。おめでとうございます。また、知的財産戦略推進事務局のM氏と「納得(合意・共感)」することが出来て良かったですね。
私は至って元気です。夕方に好いものが届いたので、先程來、それにかかりきりです。明日にでも、その話をエントリーします。ではまた明日。dより
Posted by: dawn | Mar 04, 2006 at 21:10