「西の善き魔女」6
■荻原規子さんの「西の善き魔女」Ⅵ(闇の左手)、中公文庫、2005年8月25日初版発行
会社の帰り、本を買いに丸善へ。何故かと言えば、そのあと山手線に乗りたかったのだ。東京は狭いものだ。山手線の中で向かいの座席を見ると、何やらサングラスをかけた胡散臭い男(いやァ、失礼。最初はそう見えたのですよ、笑)。よく見ると懐かしいOさんじゃありませんか。いつ気が付くかとニヤニヤしていたら、やっと気が付きましたね。昨年、現職に就任されたときは頻繁にメディアではお顔を拝見しました。流石に連絡するのは控えてました。まだまだ気の抜けない状況が続くのでしょう。面白いと仰ってましたが、お身体には気を付けて下さい。Oさんは上野で降り、私は鶯谷に犬の餌を買いに行ったのでした。
ところで、丸善ではまた大量に本を購入。そこまではいいのですが、つい誘惑に負けて「デルフィニア戦記」の残りをNOVELSファンタジア版で買ってしまった。前作の終わり方がいけないのだァ。などと言っても言い訳にしか聞こえないか(笑)。
奥田英朗氏の「サウスバウンド」をご紹介しようかと思っていた。が、懐かしい人に会えたし、NOVELSファンタジア版に手を出さず文庫で読み続けていると云うことで、荻原規子さんの「西の善き魔女」Ⅵ(闇の左手)をご紹介しよう。そう、「西の善き魔女」は、あと外伝が2巻あるが、これで一応完結らしい。
さてと、フェリエル、アデイルは久々の再会。それはいいんだけれど、「闇の左手」だって。Ursura K.Le Guinの「THE LEFT HAND OF DARKNESS(闇の左手)」。「光は闇の左手 闇は光の右手 …」なんてね。大きな意味ではシチュエーションは似ている。まァ、しかし、趣が全く違うのだ。なんせ、SF対宝塚(笑)。無理やり探せば、「女性とはなんぞやと言われてもとても一口では言えない」とか書いてある(実は全く状況が違うのだが。嗚呼、恐ろしや)。
いやまァ、フェリエル、アデイル、レアンドラ(今まで書いていなかったのですが、アデイルの競争相手)ともに一口じゃ言えません。なんせフェリエルなんて「このままあなたを野放しにしておいたら、あまりにも危険人物になりすぎます」とか言われてるし。メニエール大僧正猊下に至っては、「伯爵様は、五歳のころ、一度だけ猊下をいじめたせいで、いまだに彼女から嫌がらせを受けるそうよ」てな具合に執念深い(いやいや、女性は男性が忘れていることをよ~く憶えているものです)。
『グラールにおける戦闘のメソッド…。棘を隠してあでやかに咲く、「西の善き魔女」のメソッドなのだ』なんてところだし、フェリエルは言う。「ルーンがそのつもりなら、あたしだって考えがあるわ。そんなにユーシス様が大事だというのなら、あたしだって浮気してやる」。おいおい、「君のはずし方が、うけていることはたしかだよ」と言われるユーシスやルーンも察しの悪い人間だが、これじゃ、ルーンは堪らない。「(ルーンの)顔がかわいいから許す」、「恋愛に関して宗旨変えをしてもいいかもしれん」なんてこと言うロットもいる(若干、「闇の左手」風?)。
『それから二人は末永く幸せにくらしました。めでたし、めでたし……』なんてこと、フェリエル・ディーが思ってるのかいないのか。それは何とも言えないものの、いつも助けてもらってるケインに対しても「どうして男の人の言うことって、こんなにあてにならないものなの?」と拗ねるし、その根性はますます「パワーアップ」している。それに輪をかけたようなアデイル、レアンドラも揃えば、誰もが言います。「恐ろしい人たちですね、女王家の人々たちは。ミーハーで、私情で動いて、どんなはったりもきかない」と。
完結編ともなれば普通感慨深いものですが、そんなこたァないか(笑)。「(…女性はみんなたくましい…)」と実感させられるような「西の善き魔女」たちのお話でした。東の武王なんて(あまり顔を出しませんが)恐れるに足りずってところですかね。竜の皆さんも負けないように頑張らなくちゃ(皆、竜の味方です、笑)。昨年11月から読み始めたのでした。最後に星が降り、花が舞うのかどうかは、読んでのお楽しみ。
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Comments
SF対宝塚???
(-_-;)?????
金キラな衣装でパッキンのかつらかぶって睫毛ばしばしなSFですか?どんなんだろう・・・。
つかですね、ル=グイン、いやー世間は狭いすよ。なんか以前グインが著名な学者の娘さんだってのは読んだことあったんですが。オレの大学時代のバカ友が言語学やってるんですけど、その研究仲間で共同論文書いたこともあるやつがその人類学者(ALクローバー)のお孫さん!つまりル=グインおばさんの甥っ子だったということが最近判明しました(w)。
そいつ以前グインおばさんのこと聞いて大学に戻ってきて人に聞いたら誰も名前知らなかったらしくて「あんましおいつのおばさん、日本じゃ有名じゃないんだな・・・」とかものすごい誤解してたんですよ!殴ってやってください。グインつーたら女流SF作家の超大物、それを・・・。
つかそのバカ友自身なんか明治の頃の北海道開拓の責任者かなんかの人の家系で、言ってみれば米国人類学の大家のお孫さんと屯田兵の末裔(元やくざ学生バンドマン)の共同論文!
頭痛がする組み合わせです。
Posted by: koolpaw | Aug 27, 2005 at 22:39
koolpawさん、こんばんは
世の中は狭い。屯田兵は視野狭窄。元やくざ学生バンドマンじゃ、困ったものとも言えないか(笑)。「金キラな衣装でパッキンのかつらかぶって睫毛ばしばしなSF」です。読んでみて下さい。すぐ判ります(笑)。dより
Posted by: dawn | Aug 27, 2005 at 22:53