学校での著作物複製
ここ2週間ほど連日連夜の飲み会に追われ、本を読む暇が殆どない。悲しい。blogも書く暇がないので、ちょっとした空き時間があれば、他の方のblogを見て回るのを楽しみにしている(依存症かも、笑)。でもこれは、食事を抜かしても書いておきたい。
■2004.12.17朝日新聞朝刊「学校での著作物複製 年2万円でOK」と云う記事はよく理解できない。
同記事によると、『日本文藝家協会は、16日、首都圏の私立中・高108校で作る「著作権利用等に係わる教育NPO」(このNPOはweb上で検索できなかった。)と、学校内の著作物利用に関する協定を結んだ。1校あたり年間2万円の補償金で教材などへの複製利用をほぼ自由にする。また、同協会は公立・大学とも契約を目指すと話をしている』そうだ(一部抜粋)。
ところで著作権法では、次のように定められている。
(学校その他の教育機関における複製)
第35条 学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く。)において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。(第二項省略)
なお、著作権法改正(平成16年1月1日施行分)では、教育機関等での著作物活用の促進するため、「例外的な無許諾利用」の範囲を拡大している(文化庁ホームページより)。
・コンピュータ教室等での「児童生徒」等による複製
・「遠隔授業」における教材等の送信
・「インターネット試験」等での試験問題の送信
・ボランティア等による「拡大教科書」の作成
学校教育法では、私立学校も学校である。教育機関等での著作物活用の促進がなされるなか、何故に記事のようなことが必要なのだろう。話は逸れるが、私立高等学校の図書館の方にお話を伺うと、時々図書を購入しようとすると、断られるものがあるそうである。「要するに私立は営利じゃないか」と云うことのようだ。最近、出版業界は相当に環境が悪い。これを図書館や学校教材のせいにする見方も存在するようだ。直接言及はしていないが、前回の著作権法改正で「著作権法付則第4条の2(書籍等の貸与についての経過措置)の廃止」がなされた(直接的には、レンタルコミック店の新刊市場へ与える影響を鑑み、だそうだ)。でも、根底には出版事業に邪魔になっているように見えるものは何でも憎いと云う感情が存在しているのではないだろうか。
記事の件に話を戻すと、日本文藝家協会は、文芸作品を学校の教材で使用すると子供たちの書籍離れに拍車がかかると危惧されているのだろうか(全くの邪推です、笑)。著作物活用の促進によって、子供たちが多くの文芸作品に触れ、理解が進み、将来は読書ファンになる可能性が高くなると考えるのは私だけだろうか。不当な使用に対して権利を主張することは当然であるが、一律網をかけるような近視眼的な見方をしていると、将来の芽を潰すことになりはしないか。老婆心ながら危惧するところである。
ところで、問題は、このような記事を何の解説もなく(著作権法の改正状況等の解説もなく)、記事にする新聞社の態度である。出版関連の著作権団体と新聞社とはお仲間である(何と言っても再販制度維持派)。自分たちの利害に対しては無批判に記事にしているように思えてならない。記者の方々は「私は著作権をよく知らない」とかおっしゃるが、そのど真ん中にいて無知を装うと云うのは如何なものだろうか。
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Comments
え?え?え?つことは今まで学校で教材として扱われるためにコピーされてきた場合、お金とられたり「不可」だったりすることもあったわけですか?
( ̄□ ̄;)
あれー?オレの理解だと「その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができる」が適用されてたと思ったんだけど、実際は違ったりしたのか。。。
この改正は時代に即してていいすね。
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・コンピュータ教室等での「児童生徒」等による複製
・「遠隔授業」における教材等の送信
・「インターネット試験」等での試験問題の送信
・ボランティア等による「拡大教科書」の作成
つか今までも、時折英語の短編小説なんかを.eduドメインのサーバーでみつけて読めたりしたのはなんでで・・・・あわわわ。アルジャーノンの短編を原文で読んだときは頭がくらくらしました(爆)。
あ、そうだ。英語だと小説なんか読む場合モニターでも違和感ないんですが、日本語の場合ヨコガキだと違和感ありまくりなのはオレだけでしょうか?昔そのためだけにわざわざT-time買ったんですがQuickTimeのバージョンがその後あがって、使えなくなっちゃった。
電子出版、なかなか普及しませんねえ。「本を粗末にする」人間としてはハードディスクにすっぽし入っててもらうとなんぼか楽なんだけどなあ。やっぱ王道は「図書館で読め!」ということなんでしょうか。まあ、それもいいけど。
>子供たちが多くの文芸作品に触れ、理解が進み、将来は読書ファンになる可能性が高くなると考えるのは私だけだろうか。
ワタシの高校の国語の先生は「本好きになってもろくなことはない。引越しのとき大金がかかるし、下手したら家の床が抜ける」と言ってました(爆)。Dawnさん、図星でわ?
( ̄▽ ̄)
Posted by: koolpaw | Dec 18, 2004 at 08:37
koolpawさん、おはようございます。
図星も図星、大当たり(爆)。実は、床が抜けるどころか、家が少々傾いているので怖い。
フン、でもそれがどうしたと云うのだと、開き直ってみようかな(笑)。
ところで、私も日本語の小説をモニター画面では読めない。相当に違和感があります。縦横の問題もありますが、フォントや行間隔の問題もあるでしょうね。dより
Posted by: Dawn | Dec 18, 2004 at 08:48