「聖なる島々へ」
■Title:Drowned Ammet(Dalemark Quarter 2) Auther:Diana Wynne Jones 田村美佐子訳 (創元推理文庫)
これで、デイルマーク王国史を第三巻「呪文の織り手」→第一巻「詩人たちの旅」→第二巻「聖なる島々へ」と読んだ。第三巻の粕谷知世さんの「一、二、三巻はそれぞれ独立した物語」との解説通りである。それでも第一巻、第二巻は時代がダブっているし、第一巻の登場人物が第二巻の時代にいたことも判る。しかし、第三巻は全く違っている。第一、二巻の話に、第三巻がどのように影響を与えるのか現時点ではさっぱり見えない。やっぱりDiana Wynne Jonesは昔から話を複層させるのが好きなのだ。最後(第四巻)で、大きく舞台を回されそうな予感がして楽しみだ。
ところで、今回の話の前半は、これがファンタジーかと云う雰囲気で進む。小作人の息子であるミット(アルハミット)。これが貧困物語そのもので、「おい、おい、君、大丈夫か」と言いたくなるんだな(しかも、「余計なお世話」と返されそう)。片や伯爵一族ではあるが、こちらもほんとに伯爵の孫娘なのと思うようなヒルディ(ヒルドリダ)とその弟のイネン。アルハミットと云う名前だらけのホーランド(港町)、海祭りの藁人形もアメット(アルハミットが訛ったもの)さん。港町、戦争や内乱の兆しなんて読んでると何かを思い出しませんか。そう「ハウルの動く城」。
でも全く違います。さぞやこんがらかると思いきや、後半は海洋冒険なのだ(笑)。
それにしてもDiana Wynne Jonesは今回、家族、特に両親を非常に冷めた目で観ている。子供からこんな目で見られたら、世の親たちは愕然とするだろう(私も含め、苦笑)。
話を戻そう。海洋冒険と言えば、「ナルニア国ものがたり3 朝びらき丸東の海へ」を思い出すが、こちらは朝びらき丸(Dawn Treader)に乗り、カスピアン王子とともにエドマンドやルーシィたちが東の海へと探検していくと云う様になってるお話。振り返ると「聖なる島々へ」のヘトヘト感漂う「風の道号」の海洋冒険。でもこれはこれで面白い。名前が重要になってくる話の中で、とてもファンタジーの主人公とは思えない子供たちは何をするのか。また、成し遂げたことが何に繋がるっていくのか。「風の道を行きてまた帰れ<七重号>」
【追記:書き忘れました。これが言いたかったのに。「ナルニア国ものがたり」がディズニーで映画化される。はっきり言ってディズニーじゃね。観たくない。】
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