情報と個人の関係変化
多くの方が「blog新聞」や「Googleニュース」について様々な観点から書いており、概ねその通りだと思っているが、蛇足で一点書いておきたい。
個人が最も関心を持つものは何か。それは変化していく事実であり、自らがその変化に影響が与えられるもの(事実そのものではなく評価等)ではないだろうか。なぜ、私がそのように考えたかは以下の通りである。
現時点に於いて電子媒体情報で最も成功したものは何だろうか。オークションも成功例ではあるが、私はオンライン証券取引だと思っている。その要因は幾つか考えられるが、主なものは以下の3点ではなかろうか(前提として金融情報はデジタルと親和性が高いということもあるが。)
1.取引の利便性(手数料の安さも含め)
2.取引の匿名性(対営業や店頭担当なども含め)
3.情報の迅速性(情報伝達の質の転換)
このうち、1.に関してはスタート時点ではそうだったのだろうが、松井証券などを見れば分かる通り、既に手数料は店頭と比べ相対的に安くない。また、システムの利便性が良ければ成功するかと言えば、低調なインターネットバンキングを見れば分かる通り、必要条件かもしれないが十分条件ではないことが読み取れる。
2.に関しては、結構日本特有の現象ではないだろうか(営業マンはうるさいし、儲けさせてくれないらしい。私は株取引をやるほど度胸がないので良く判らないが、笑)。
はじめて米国オンライン・ディスカウント・ブローカー(当時、そう言われていた。独立系ではAmeritradeなど)や英国証券取引市場Tradepoint(当時)の画面で板がどんどん変わっていく(当然、自分が入れたものが瞬時に反映される)のを見たとき、これは時代が変わると思った。要するに、「株」そのものが情報であり、今まで証券会社のボード等でしか見ることのできなかった情報を手許でリアルタイムで追うことが出来る。加えて、その情報に自らがダイレクトに影響を与えることが出来る(要するに、ストック市場と個人とが直接アクセスしつつある)。オークションにも言えることだが、この点が今までと大きく異なることを考えると、1.2.も要因であることは事実だが、どうもこの3.が大きな要因になっているように思われる。
多分、オンライン証券は今後、ECN(Electronic Communication Network、PTSとも言われている)の進展に伴い、東証のような取引所すら無用なものとしてしまうだろう(ますます、各「株」(情報)と個人との距離が縮まる)。なお、金融ポータルと云う発想は、シティグループ等が目指して失敗し、日本でも3~4年前に某社等が企画したが断念している。まさに取引は拡散していくようである。
これはまさに新聞社など情報の取引所からblogの世界に情報が拡散していく様に似ているのではないだろうか。異質だとのご意見もあるだろうが、少なくとも状況は良く似ていると思って頂けるだろう。従って、冒頭に申し上げたように、これが全てではないにせよ、「個人が最も関心を持つもの=変化していく事実であり、自らがその変化に影響が与えられるもの」と述べた次第である。
なお、この事例から見て取れることは、難しい問題ではあるが、情報そのものに価値がなければならないということだろう(これは私の個人的な感想だが、他の収益でカバーするものではないし、分散することはあっても集中することはないような気がする)。
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